香川県のものづくりを支える-株式会社ユーミック

  • 2021年4月22日
  • 2021年4月25日
  • 製造

今回紹介する企業は、高松市で機能性めっきといった独自の表面処理技術で産業界をアシストしている株式会社ユーミック。今回は専務取締役のUさんがインタビューを受けてくれたよ。

企業の特徴を教えてください。

専務取締役:Uさん
専務取締役:Uさん

元々は上村メッキ工業所といって私の父が創業した会社でした。昭和41年の11月に個人創業を始め、翌年の1月に法人として設立し、そして現在に至るまで54年の歴史を持っています。会社の特徴としては、企業から受注を受けた産業用部品の表面処理を行っています。部品を腐食や摩耗から守り、それだけでなく、電気を通しやすくするなど機能性を向上させるのが私共の使命だと感じております。

昔から多くの企業のサポートしてこられた老舗会社ということですね。

工場見学をさせていただきました!

専務取締役:Uさん
専務取締役:Uさん

大きな工程の流れとしては、削る、磨く、めっきを施す3つに分かれています。実際に現場を歩いて見ないと分からないと思うので、ご案内いたします。

ありがとうございます。楽しみです。


専務取締役:Uさん
専務取締役:Uさん

最初のこの機械は円筒研削盤といって精密に削るために欠かせないものです。

とても大きな機械を使っているのですね。驚きです。


専務取締役:Uさん
専務取締役:Uさん

この機械はセンタレス研削盤といって一度にたくさん削ることができます。

なるほど、丁寧に削りつつ、効率が良い機械ということですね。


専務取締役:Uさん
専務取締役:Uさん

次は磨きの工程に入ります。鉄の表面を磨いています。この工程で気を付けないといけないのはキズがついてしまうことですね。また微調整しないといけないので。

集中力がいる工程ということですね。


専務取締役:Uさん
専務取締役:Uさん

次は無電解ニッケルめっきです。コンピューターを用いて自動ラインで部品を運んでいます。多くの受注をこなすことが出来ます。

大量生産向きということですね。


専務取締役:Uさん
専務取締役:Uさん

先ほどの工程が自動ラインであったのに対して、こちらは手動ラインです。突然の受注などに柔軟に対応することができます。

なるほど、手動だからこそ発揮される強みもあるということですね。


専務取締役:Uさん
専務取締役:Uさん

ここの工程ではめっきを施した部品をもう一度磨きます。ここで部品の表面処理が完成します。

ようやく部品に命が吹き込まれるということですね。


専務取締役:Uさん
専務取締役:Uさん

これは自社の中で一番の輝きを持つめっきを施した部品です。

すごい輝きです、こんなに長い部品も表面処理を行うのですね。


専務取締役:Uさん
専務取締役:Uさん

こちらは株式会社タダノさんから直接取引をしている工場で、平成26年に建てられました。

とても大きな最新工場ということですね。


専務取締役:Uさん
専務取締役:Uさん

こちらの電源キュービクル(受電装置)は、駐車場の上に作っているのでスペースを取りません。また、洪水などのもしもの災害時でも電源装置を守ることが出来ます。

万全な体制がとられているということですね。

ご自身のキャリアについて教えていただけますか?

専務取締役:Uさん
専務取締役:Uさん

私は香川大学経済学部を卒業した後、新卒で日本電産に入社し、外国の企業とやり取りをする外国部で働いていました。その後は東京にある三明化成という商社に入り、そこで2年間ほどこの業界について勉強させていただきました。そして、父の仕事を継ぐために平成2年にユーミックに入社をしました。

業界について詳しく知るために、多くのキャリアを積んでこられたということですね。

現在の業務内容はどのようなものですか。

専務取締役:Uさん
専務取締役:Uさん

私は人、モノ、カネ、情報の4つの経営資源を管理することです。この4つの内のどれかひとつでも欠ければ会社は機能しなくなります。人がいなければ会社が回らなくなりますし、モノを売ってくれる企業がなくなれば表面処理が出来なくなり、ましてや会社の血液ともいえる資金がなくなればそれだけで会社は動かせなくなります。特に情報は現代では、とても大切で取引先の顧客データなどもサイバーセキュリティ対策を取らなければなりません。また、新型コロナウィルスや災害といった未知のリスクからも会社を守る必要があります。

会社全体の管理と保護が大切ということですね。

御社で働くにあたって習得しておくべきスキルはありますか。

専務取締役:Uさん
専務取締役:Uさん

やはり、対人関係能力ですね。こういった仕事ですから職場でのコミュニケーションや伝達が大事になってきます。また、「おはようございます」、「お先に失礼します」といった基本的な挨拶などがしっかりしていれば、社会人としてはどこに行っても大丈夫ですよ。技術資格は入社後でも取得できる取り組みをしています。

なるほど、工場作業の安全のためにもコミュニケーションが何よりも大事だということですね。

入社後に意識すべきことは何ですか?

専務取締役:Uさん
専務取締役:Uさん

大事なのは目的意識をきちんと持つことだと思います。自分が何のために働いているのかということはどんな業界でも必要になってきます。

目的があるからこそ働く意味が見いだせるということですね。

仕事される上でどのようなことに喜びを感じましたか?

専務取締役:Uさん
専務取締役:Uさん

やはり、褒めてもらえるということですね。これは何歳になっても変わりません。お客さまが自分の仕事に喜んでくれれば、それだけで嬉しくなります。あと、仕事を通して人と交流することでも喜びを感じますね。

自分の仕事が他の人の役に立ち、喜んでもらえると嬉しくなりますよね。仕事を通していろんな人とご縁ができるのも素晴らしいことだと思います。

大学生に向けてのメッセージはありますか?

専務取締役:Uさん
専務取締役:Uさん

そうですね、大学生の時期というのは一番輝いているので、いろんな人にあって知見を深めて、勉強以外でもいろんなことにチャレンジしてほしいですね。あっという間なので思い切り楽しんでください。

大学生の間しか経験できないことがありますよね。僕たちも後悔のないよう、頑張りたいです!

会社を通して香川県にどのようなことをもたらしたいですか? 

専務取締役:Uさん
専務取締役:Uさん

香川県に多くのモノづくり産業が残ってくれるためにも、まずは自社がその礎になり、サポートしていきたいと考えています。

仕事を通して、香川県の基盤的技術産業を支えていきたいということですね。


以上でインタビューを終了させて頂きます。普段は見ることが出来ない工場の中を見せていただいて、とても貴重な体験になりました。一口にめっき処理といっても、いろいろな工程が必要だと知って驚きました。仕事ややりがいに関しても詳しくお聞きすることが出来ました。株式会社ユーミックのUさん、現場で働いておられる皆様、本日はお忙しい中、長時間にわたりご協力いただきありがとうございました。

社名株式会社ユーミック
本社所在地香川県高松市新田町甲91-1
設立昭和42年1月1日
資本金6484万円
URLhttp://www.u-mic.co.jp/